感動を準備する自分合宿
これまで何度か「自分合宿」についてここで語らせて頂きましたが、今回は記念すべき還暦自分合宿としてゴールデンイヤーズ州立公園に行ってきました。
まずはゴールデンイヤーのご紹介。
バンクーバーから車で1時間ほどで行けるBC州でも最大級の広さを誇る州立公園で杉の森に抱かれたアルエット湖のほとり。園内ではトレイルやハイキング、乗馬アルエット湖ではウィンドサーフィン、水上スキー、カヌー、ボート、釣りなどが楽しめるため夏にはローカルの人々に人気の場所です。
North VancouverからGolden Ears Provincial Park
宿泊したのは今回が2回目になるGolden Ears Glampingという場所です。
「自然の中で過ごしたいけど、キャンプを自分で準備するのはちょっと・・」
という方にうってつけの場所です。
テントの中にはベッドや暖房器具も揃っているし、キッチンやシャワーもついているのでホテル滞在の気軽さでキャンプを楽しめます。
テント側では2名、もう一か所2~3名宿泊できるお部屋(こちらは建物の中)があるので、4~5人で訪れてみんなでBBQをしたり夜はキャンプファイヤーを囲みながら星空を楽しむ・・・というのも素敵だと思います。
自分合宿の醍醐味
トレイルを歩いて美しい自然を満喫するのはもちろんのこと、一番の醍醐味は軽く疲労した身体を川の流れを見渡せるパティオのソファでゆっくりと横たえて本を読む時間。
今回持って行ったのは、塩野七生さんの『コンスタンティノープルの陥落』。
実は今年は還暦記念で来月、ヨーロッパクルーズに行く予定なんです。
ベネチアから、クロアチア、そしてギリシャ諸島へ。
2週間ゆっくりと、じっくりとヨーロッパを味わいに行く旅。
正直に言うと——この本を今読み始めたのは、この旅をただの
「行ってきました。」
「楽しかった。」
で終わらせたくなかったから。
様々な登場人物、その意味するところ
まだまだ読み始めたところでこれからどう展開していくのかは未明。
でも次々と登場する人物たち。
それぞれの置かれた立場、それぞれの状況、それぞれの夢。
そして、それぞれの「成し遂げたい」という想い。
読みながら、ふと浮かんだ感覚がありました。
世界も、宇宙も、こうやって一人ひとりの小さな想いが積み重なって、モザイクのように出来上がっているんじゃないか。
それぞれが、それぞれの持ち場で、その人らしく精一杯生きる。
その一つひとつが集まって、大きな「時代」とか「世界」という潮流が動いていく。
何百年も前のコンスタンティノープルだけの話じゃなくて、今、この瞬間の私たちの毎日も同じように流れているのではないだろうか?
そんな壮大な世界や宇宙の流れを感じた瞬間でした。
感動は「待つもの」だと思っていませんか?
多くの人は、感動を「そこに行けば、自然に湧いてくるもの」だと思っています。
素晴らしい景色を見れば感動する。
歴史的な建物を目の前にすれば、心が動く。
もちろん、それも間違いではありません。
でも私は欲張りなので「感動」は出来るだけ大きく深く受け取りたい。
だから私は感動を待たずに”獲り”に行きます。(笑)
同じ場所に立っても、その土地の歴史を知っている人と、知らない人とでは、見えているものがまったく違います。
何も知らずに眺める古い城壁は、ただの古い石の壁。
でも、そこでどんな人たちが、どんな想いで、何を守ろうとして、何を失ったか。
それを知っていたら——同じ石の壁が、まったく違う顔を見せてくれます。
知識は、感動の解像度を上げてくれる。
これ、旅に限った話じゃありません。
映画や本、人との出会いも、日々の小さな出来事も、「知ろうとする一手間」をかけるかどうかで、心の動き方がまるで違ってきます。
何も準備せずにその場に立てば、感動は「運が良ければ訪れるもの」。
でも、あらかじめ知る努力をして、想像し、心を耕しておけば——
感動は「自分から迎えに行けるもの」に変わります。
旅の前に本を読む
グランピングのテントの中、静かな夜に本を読む。
これは、「感動」に出逢う旅への布石。
ベネチアの運河に立つとき。
ギリシャの古い遺跡を前にするとき。
今この時間に読んでいる一行一行が、きっと私の心を、もっと深いところまで連れて行ってくれるはずです。
感動を、ただ待つ人生じゃなくて。
感動を、迎えに行く人生を選びたい。
そのための小さな準備を“今”しておく。
そう思うとただの読書ではなくて胸がわくわくしませんか?
あなたへの問い
次に訪れる場所や、次に会う人のことを、少し調べてみませんか?
何気なく過ぎていくはずだった時間に、小さな「知る」を足してみる。
それだけで、同じ景色が、同じ日常が、違う顔を見せてくれるかもしれません。
そしてもうひとつ。
あなたが今日、自分らしく選んだその小さな行動も、きっと大きな何かのモザイクの一片になっています。
歴史書に名前が残らなくても——
あなたの人生を精一杯生きること自体が、世界という大きな潮流の一部を、確かに動かしています。
おまけ1:事前に州立公園内の車両用のデイ・ユース・パスの予約を
ゴールデンイヤーズ州立公園(Golden Ears Provincial Park)では、夏季の混雑緩和と自然保護のため、主要な駐車場を利用する際にデイ・ユース・パス(Day-Use Pass)の事前予約が必要になったみたいです。 今回は残念ながら予約しないで来てしまい、すでにすべての駐車場が満車。
訪れる前にここから事前に予約することをお勧めします。
もし、デイ・ユース・パスが取れなかった場合、パス対象エリア手前にあるSpirea Nature Trail(スピリア・ネイチャー・トレイル)なら行けますのでご安心を。
約1.5kmの平坦なループトレイルで一面に広がる苔と巨大なシダ・古木に囲まれた神秘的な景色が素敵です。
おまけ2:どんな豪華なレストランにも負けない贅沢な朝食
私は元来美味しいものが大好きですが、一番のお気に入りは贅沢な空間でゆっくり味わう朝食タイム。
私の好きなテイストの場所で優雅に飲むコーヒーは私への最上級のご褒美です。
豪華ホテルのラウンジも海辺のレストランの朝食も素敵だけれど、森の中で川のせせらぎを聞きながらの朝食。
何にも勝る贅沢な時間です。
時にはこんな朝食を楽しんでみるのは如何ですか?

