木を植えるのに一番適した時は20年前。次に適しているのは今日です

50代から投資を始めるのは、本当に遅いのでしょうか?

「もっと早くこのことを知っておきたかった・・・。」

「もっと早く若い頃から始めておけばよかった・・・。」

ファイナンシャルプロフェッショナルとして歩んできたこの18年。
私の「基礎知識ワークショップ」を受講された方々がほぼ全員口にされる言葉です。

30代の方も。
40代の方も。
そして50代以上の方も。

不思議なことに、どの年代の方も「もっと早く始めれば。。」と仰います。

あなたに、心当たりはありませんか?

「もっと若いころからやっておけば良かった・・」

と思うこと。

ある古いことわざが教えてくれること

中国の古いことわざに、こんな言葉があります。

「木を植えるのに一番適した時は20年前。

次に適しているのは今日です。」

木は、植えた瞬間から根を張り始めます。

20年前に植えた木が大きく育っているとしたら――それは素晴らしい。

でも、今日植えた木だって、20年後にはちゃんと実を結ぶのです。

投資も、まったく同じです。

なぜ50代は「もう遅い」と感じてしまうのか

50代で投資をためらう理由は、よく耳にします。

「退職まで時間がない」

「損をしたら取り返せない」

「今さら勉強しても……」

「子どもの学費がかかるから」

「まず老後の資金計算をしてからじゃないと」

どれも、もっともな心配です。

でも少し立ち止まって考えてみてください。

50歳の方が今日から始めたとして、70歳まで20年あります。

60歳から始めても、80歳まで20年ある。

カナダでも日本でも、平均寿命はどんどん延びています。

私たちの「老後」は、想像よりずっと長いのです。

お金のプロとして伝えたい、50代から始める3つの理由

1. 収入の「旬」を生かせる

50代は多くの場合、人生で収入がもっとも安定している時期です。

子育てが一段落し、支出が整理され、手元に残るお金が増えてくる。

この「収入の旬=ゴールデンタイム」を投資に活かさない手はありません。

2. 時間は「今」からカウントが始まる

複利の力は、「始めた瞬間」から働き始めます。

10年でも、15年でも、複利が積み上げてくれるものは決して小さくありません。

重要なのは「いつ」ではなく「今、始めること」です。

3. 経験という最強の武器

50代には、人生経験があります。

感情に流されにくく、長期的な視点を持ちやすい。

じつはこれが、投資においてとても大切な資質なのです。

若い頃の「焦り」や「欲」よりも、落ち着いた判断ができる年齢。

それが50代です。

知っておきたい制度の「器」

投資の中身より先に、ぜひ知っておいてほしいことがあります。

それは「器(うつわ)=貯金箱」の話です。

同じお水でも、ボウルに入れるか、フタ付きのボトルに入れるかで、蒸発の量が違いますよね。

投資も、どんな「器=貯金箱」に入れるかで、税金の扱いが大きく変わります。

カナダにお住まいの方へ

TFSA(非課税貯蓄口座)

運用益も引き出しも、すべて非課税。

柔軟性が高く、目的を問わず使えます。

2025年時点で累計拠出限度額は相当な金額になっており、まだ使っていない枠がある方は特にチェックを。

RRSP(登録退職貯蓄プラン)

拠出時に税金が戻ってくる(税控除)のが大きな特徴。

退職後に引き出すときに課税されますが、現役時代より税率が低い場合が多く、差額分がメリットになります。

71歳までに引き出す必要があります。

※ 詳細はCRAのウェブサイトをご確認ください。

日本にお住まいの方・将来帰国を考えている方へ

NISA(少額投資非課税制度)

2024年から「新NISA」として大幅にリニューアル。

年間最大360万円、生涯1,800万円まで非課税で運用できるようになりました。

期間の制限がなくなり、50代からでも十分に活用できる制度です。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

掛金が全額所得控除になるため、現役世代の節税効果が高い。

60歳(または65歳)まで引き出しできない代わりに、税優遇が手厚い制度です。

※ 詳細は金融庁・国税庁のウェブサイト、またはFP・IFAにご相談ください。

あるクライアントのエピソード

58歳で初めて私にご相談にいらっしゃった女性のことを、今も覚えています。

「私には遅すぎますよね」

と、少し申し訳なさそうにおっしゃいました。

ご自身の価値観と生活費を丁寧に整理し、今ある制度の「器=貯金箱」を最大限に使う計画を一緒に立てました。

最初は銀行貯金しかしてこなかったことを振り返り

「自分に投資なんて出来るのだろうか?」

と半信半疑だった彼女が、1年、2年、と毎年リビューを繰り返し、3年目のリビューでこうおっしゃいました。

「もっと若いころに始められれば良かったんでしょうけど……

3年でこんなに変わるなんて、あの歳でも始めてよかったです。」

そう。

最初のステップを踏み出した人だけが言える言葉です。

今日が、あなたの人生でいちばん若い日

「もっと早く始めていれば」という後悔は、誰にでもあります。

でも不思議なことに、「始めた人」はみんな、ある日を境にそれを言わなくなります。

なぜなら、「始めた日」が新しい起点になるから。

20年前に植えられなかった木は、もう植えられません。

でも今日なら、まだ間に合います。

今日のあなたは、明日のあなたよりも若い。

来月よりも、来年よりも、間違いなく若い。

だとしたら、「今日」こそが、行動するのに最も適した日ではないでしょうか。

あなたへの問い

「もし10年後の自分が今のあなたに一言アドバイスできるとしたら、何と言うと思いますか?」

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モチベーションは湧いてこない——動いた先に、宝はある。